症状の重い軽いはありますが、吃音症の患者数は人口の100人に1人いると言われています。私もそのうちの1人です。
かかったことの無い方には、解りづらいと思いますが、この病は思った以上に、その患者の人生を苦しめます。
私は青年期(小学5年生くらい)に発症をしました。かなり生きづらい思いをしてきましたが、幸い自分なりに検証を重ね、症状を緩和する法則を見つけることができて、今ではあまり意識することなく生活を送れるまでになりました。
結論から申し上げると、タイトルに吃音の克服方法と明記しましたが、完全に完治する方法は無いと思っています。
あくまで、症状を緩和する方法しかありません。
一生付き合って行かなくてはならない病なので、どうせなら吃音とうまく付き合って吃音をバネにより人生を豊にすると私は決めました。
1人でも多くの吃音患者の方が、そのような気持ちを持って生活を送れるよう、数回に分けてブログ記事にしようと思いました。
とても1回の記事では書ききれない内容なので、パートごとに分けて解説をしていきます。
今回の記事は吃音を理解する内容です。
吃音患者よりも患者の家族や友人、近しい人向けにこの記事を書いています。
吃音症は、あまり一般に認知されていない病です。
これを患者自身は恥ずかしいと思い、吃音をひた隠しにして、より苦しい思いをしています。
周りの理解が深まり、もっと吃音の認知が広がれば吃音患者が、過ごしやすい社会になると私は考えます。
上手く発語ができなくても心は健常者と変わりないのです。その葛藤を周りの方も理解してくれるのが、一番の治療になると私は思っているのです。
はじめに記載しますが、当ブログは収益をあげる為に運営しております。
クリック型の広告や書籍のアフィリエイトリンクが存在します。
別記事で記しますが、これも私が吃音を改善する為に精神的安定を計っているからです。
ネットには、吃音を改善すると謳った何万円もする悪質商材を紹介して収益をあげている方もいるようです。
当ブログの記事内では、そのような悪質な商材への勧誘は行っておりません。
吃音症は国民健康保険適応で医療機関を受診できます。くれぐれも悪質な情報商材に騙されないよう注意してください。
吃音症とは何か
吃音症とは、ある特定の言葉の始まりや特定の言葉がうまく発語できず、流暢に喋れない症状のことです。
例えば、「おはよう」だと「おおおおおおおおおはよう」となります。「どもる」とも言いますね。
吃音には2種類あると言われており、幼少期に発症しやすい「発達性吃音」と心因性のストレスで発症する「獲得性吃音」です。
発達性吃音は7〜8割が自然に治ると言われています。
「獲得性吃音」は特効薬や有効な治療法が確立されておらず完治するのは難しい病です。
本ブログでは「獲得性吃音」について主に取り上げていきます。
発症は人それぞれですが、発達性吃音を親や学校の先生、友人などに「どもり」指摘され自分で意識してしまい、そのまま獲得性になったりするのが一般的です。
自分で吃音を意識してしまうと、もう泥沼にハマります。
なので、もしお子さんで発達性吃音の疑いがあるときは、そっと経過を見守るようにしてあげてください。
私は小学5年生の時に親に国語の教科書の音読を強要されて発症しました。
親としては、当たり前に音読の練習をして欲しかったのでしょうが、当時の私には心因性のストレスとなってしまい発症したようです。
私も子供がいるので、教育には注意が必要だなと考えさせられます。
そのあとは本当に地獄でした。
国語の授業で音読が当たらないかヒヤヒヤしながら過ごします。
万が一当てられて、吃音が出そうになったら、わざとふざけて先生に怒られるように自分で仕向けます。
受験の面接・自己紹介・就職面接・入社挨拶・名刺交換・電話対応・・・・とりあえず人と話すのが死ぬほど嫌になりました。
どのような症状なのか
主な症状として言葉の始まりがうまく言えない方が殆どだと思います。
先ほど紹介したように、言葉の頭を連続で発する「連声型」、言葉がそれ以上先に出てこず無言状態になる「無声型」大きく分けてこの2種類です。
言葉を伸ばす「伸発型」というのもありますが、これは吃音患者が、吃音を回避する為の手段だと私は考えています。
これらの症状は併発することもあります。
例えば「おはようございます」と挨拶をしたいとします。その場合下記のような症状になります。
●連声型 「おおおおおおおはようございます!!」
●無声型 「おっ・・・・・・・・!」(「お」の次の言葉が、どうしても出てこない)
こんなイメージです。
症状が酷い時の連声型の時は「おおおおお、おはっおはっおおおはようございます!」となるのです。
自分で言ってて本当に悲しくなります。
いくら頑張っても「お」から先の言葉が出てこないのです。
言おうと意識すればするほど次の言葉が詰まってしまいます。
初めて合う人と名刺交換する際なんかも、
無声型の症状の時は「私、っっ・・・・・(自分名前が言えない)」となってしまい、
相手は「・・・・?」状態です。
もう本当に死にたくなりますよ・・・。
なんとか言葉を言おうとして、吃音患者は発語しやすいようにする工夫をします。
最初の一語の発声が難しいので、最初の一語を伸ばして発声すると上手く言える場合があります。これが「伸発型」です。
●伸発型 「おーはようございます」
多少会話していて違和感がありますが連声型、無声型に比べれば全然ましです。
吃音の厄介な所は、一度この伸発型で上手く発語できたとしても、また連声型、無声型に戻ってしまうことがある点です。
今日は上手く発語できたけど、明日はどうか分からない。
そんな日常を延々と過ごしています。
まとめ
今回は、吃音とは何かを患者の近しい方向けに紹介しました。
- 吃音には幼少期に発症する、発達性吃音と心因的な要員で発症する獲得性吃音がある
- 発達性吃音は殆ど自然に完治する。周りがこれを指摘すると獲得性吃音に発展する場合がある。
- 獲得性吃音になると、完治は難しい
- 吃音の症状は連声型と無声型がある。(症状は両方同時に出ることが殆ど)
- 一番の治療法は、吃音患者の周りが吃音を理解して受け入れること
- 吃音患者は、とにかく社会が生きづらくて精神的に追いこまれている。
次回は、実際に私が吃音改善の為に実践したことと、その効果について紹介したいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。
最後に書籍紹介をします。吃音関係で私が、初めて購入した本です。吃音は治せるんだ !!と塞ぎ切っていた自分に希望を与えてくれました。
具体的なトレーニング方法が記してあるので、興味のある方は是非読んでみてください。
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