学会での発表や社内プレゼンの際に、自分の発表のときパソコンのトラブルでせっかく準備したスライドを活用できなかった。そんな経験はないでしょうか。
発表前はただでさえ緊張を強いられているのに、機材トラブルがおこると、もう頭は真っ白になってしまいます。
今回はこのような場面で起こり得るトラブルとその解決方法をエンジニア経験10年の私がご紹介します。
是非、虎の巻として活用して自身の発表でトラブルに臆せずプレゼンを成功させてください!
パソコンの映像がプロジェクターに映らない
一番多くあるトラブルで一番最悪なトラブルですね。スライドを全く活用できないまま発表を終えることになります。
通常プラグアンドプレイ機能で自動で最適化された映像信号がプロジェクターに送出されますが、この機能が正常に働かない場合があります。
その際は、手動で設定する事で解決します。特に難しい設定はないので簡単に解決できます。
【要因①】パソコンの映像信号が送出されていない
パソコンの出力設定を確認します。単純に外部出力設定が無効になっている場合が多いです。
「Windowsボタン+P」で出力設定ができます。複製(発表者ツール使用時は拡張)を選択するようにします。
まれに、セキュリティーの都合で外部出力を管理者権限で不可にされている場合があるので、会社や医局のPCを使う時は事前に外部映像出力が可能か必ずテストをしてください。
【要因②】プロジェクターの許容外の解像度
プロジェクターが対応している解像度外でパソコンから映像信号が送られている可能性があります。
会場のスクリーンが4:3アスペクト比なら1024×768、16:9アスペクト比なら1920×1080、もしくは1280×720、1360×768に設定をしてください。
●解像度変更方法
デスクトップの何も無いところで右クリック→
※USB−C出力のMacで映像がでない時のトラブルは下記を参照ください。
画面の表示がおかしい、切れる
映像は表示されたが、画面がズレて表示されたり、画面が切れているといった症状に見合われることがあります。
【要因①】プロジェクターとの位相が合っていない。
位相のズレでこのように表示されることがあります。
特にアナログ方式で接続していると起こりやすいです。
この症状が出る場合は、プロジェクターの「オートセットアップ」機能を使うと改善されます。
プロジェクター付属リモコンに「AUTO」というボタンがあるので、これを押すと自動で位相のズレと映像信号を整えてくれます。
この「Auto」機能は何かと便利で、画面の不具合があるときは一度試してみると改善されることがあります。
【要因②】パワーポイントで拡大表示してしまっている。
パワポのフルスクリーンで画面が切れている場合は、知らないうちに拡大表示にしてしまっている可能性があります。
「Cntl+矢印」or「Cntl+マウスホイール」でこの機能が作動するのですが、緊張からか知らず知らずのうちに、この操作をやっている方を何人もみてきました。
この場合はパワポ全画面時に「Esc」キーを押すと元のサイズに戻ります。
画面比率がおかしい
通常はスクリーン全体に映像が表示されるはずですが、それが潰れて表示されたりすることがあります。この場合はパソコンの解像度設定などの要因があります。
【対策①】プロジェクターのAuto機能をつかう
先の章でも、挙げたプロジェクターのAutoセットアップ機能を使うと改善されることがあります。一番かんたんに対処できるのでやってみてください。
【対策②】パソコンの出力解像度を設定する
前の章で挙げた通り、概ねスクリーンが16:9(横長)の場合は1920×1080、もしくは1280×720にすれば殆どのプロジェクターで対応可能な解像度です。4:3のスクリーンの場合は1024×768の解像度にすると改善されることがあります。一部PCやタブレット端末で4Kなどの高い解像度出力ではプロジェクター側で処理しきれず、画面比率がおかしく表示されることがあります。解像度の変え方は、前の章を参照ください。
スライドが勝手に進んでしまう
マウスやキーボード操作をしていないのに、勝手にスライドが進んでしまうトラブルです。
これば、リハーサル機能を実行した際に、タイミングを保存してしまうことで引き起こります。
発表前にスライドの一覧表示で自動送り設定がされていないか確認をしてください。
自動送りを一括解除する方法は、スライド一覧表示→①マウスで全てのスライドを選択する→②画面切り替えタグを選択→③自動的に切り替えの✔を外す
これで右下の秒数表示が消えれば設定は解除されています。
ビデオが再生されない
通常は最近のパワーポイントはスライドに動画が埋め込みになったので、ハイパーリンク切れのトラブルは減りました。
ただ、動画のファイル形式が増えてきて、自分のPCではコーデックが入っているので再生されるが、他のPCでは再生されないといったトラブルが多いです。
特にUSBなどで発表データを他のPCにコピーしてプレゼンする際は、必ず他のPCで動画が再生させるか確認してください。
パワーポイント で対応している動画形式は、下記になります。
AVCHD対応のビデオカメラの拡張子「.MTS」を、そのままパワポに埋め込む方が多いですが、自身のPCではドライバやコーデックが当たって再生させるが、他のPCでは再生されなくて本番当日に動画使えなかったという事がありますので、注意してください。
音声が再生されない
最近はHDMIで映像も音声も送出することが多いですが、音声はアナログのイヤホンジャックから出してくれといった会場も多々あります。
基本的にHDMIで接続すると音声も自動でHDMI出力に切替りイヤホンジャックからの出力は無効になります。
これを知っておかないと、いざ音声つきビデオを再生した際に、音声が流れないといったトラブルに見合われます。
設定の変更は、タスクバーのスピーカーマークを右クリック→「サウンドの設定」→出力で「ヘットフォン」を選択するとパソコンのヘットフォンからの音声出力に切り替わります。
マウスをクリックしても先に進まない
パワーポイントの設定で誤ってクリックで次ページに送らない設定にしている場合です。画面切替のクリック時のチェックマークが外れていると、マウスで送れなくなります。最悪はキーボードでも送れるので覚えておいてください。
まとめ
今回ご紹介した方法を覚えておけば、プレゼン発表当日に機材トラブルで発表できなかった、用意したスライドデータをフルで活用できなったといった問題を解消できるかと思います。ただでさえ緊張するプレゼンの場面。機材トラブルで余計な心配事を増やさない為にも、是非覚えておいてくださいね。
コメント